お薬束の生い立ち

THE STORY OF OYAKUSOKU

お薬束®は、
なぜ生まれたのか。

商品を作ろうと思って始まったのではありません。
患者さんが、薬をどこに置き、どう飲んでいるのか。
その暮らしを知ろうとしたことが、始まりでした。

01 / THE BEGINNING

「薬はどこに置いていますか?」
そこから始まりました。

一包化されていれば、薬は管理しやすくなる。 そう思っていました。

ところが患者さんに話を聞いてみると、 一包化されていても、薬袋のまま使っている方が 少なくありませんでした。

カレンダーやBOXに毎回入れ替えるのは面倒。 薬を飲むたびに、置いてある場所まで取りに行くのも大変。

薬袋のままだと置き場所が変わり、 「薬の存在を忘れる」「探すのが面倒」という 困りごともありました。

02 / FIRST TRY

まず、使ってもらえる形を探しました。

最初に渡したのは、特別な医療用品ではありません。 種苗用のパックでした。

それでも患者さんは使ってくれました。 「ありがとう」と言ってもらえたことが、 次の試作につながりました。

一包化された薬を収納するために試した初期の方法
患者さんの使い方を見ながら、管理しやすい形を探していきました。

03 / PROTOTYPE

身近なものから、
最初の試作品を作りました。

100円ショップの商品を集めて工作し、 自作品第一号を作りました。 名前は「くすりボーン」。

ある患者さんは、それをボロボロになるまで 使ってくれました。

「この方法には意味があるかもしれない。」 そう思い、患者さんの使い方を見ながら改良を続けました。

お薬束の商品化前の試作品
身近な材料を使って作った初期の試作品
お薬束の初期構想
試作と改良を繰り返し、現在のお薬束®へ

これが、お薬束®になる前の姿です。

そこから約2年。 多くの方に協力していただきながら改良を重ね、 お薬束®の商品化へ進みました。

04 / IN DAILY LIFE

商品化して見えてきたのは、
「薬の置き場所」でした。

商品化したあと、 患者さんから実際の使い方を 教えてもらう機会が増えました。

「これ、食卓に置いて、食後に使ってるの。」

空になったお薬束®を見せながら、 「ほら、カラっぽやろ」と、 飲めたことを伝えてくれる患者さんもいました。

ここで、私たちは一つのことに気づきました。

服薬管理は、薬をきれいに整理することだけではありません。

その人が薬を飲む場所・時間・生活動線の中に、 薬をどう置くか。

そこまで考えることが、 服薬を支えることにつながります。

05 / RESEARCH

現場から始まった工夫が、
事例報告になりました。

患者さんの暮らしを見て、 試して、使ってもらい、改良する。

そこから始まった一包化薬の自己管理支援について、 開発の経緯と取り組みをまとめました。

学術誌 応用老年学 Vol.20 No.1
『応用老年学』Vol.20 No.1
一包化調剤された患者の自己管理支援を目的とした薬包連結収納箱の開発
掲載された事例報告

一包化された薬の
自己管理を支える方法として。

患者さんが一包化された薬を、 暮らしの中でどのように自己管理しているのか。 その課題から生まれた薬包連結収納箱の開発は、 2026年、学術誌『応用老年学』に 事例報告として掲載されました。

「一包化調剤された患者の自己管理支援を目的とした 薬包連結収納箱の開発」
川村 典康・宮田 潤
『応用老年学』20巻1号 139–145頁
事例報告
論文を読む(J-STAGE) →

06 / NEXT

お薬束®が、
すべての人の答えではありません。

服薬支援の方法は、一つである必要はありません。

自分で管理できる方。 介助が必要な方。 手が動かしにくい方。 施設で生活する方。

その人の暮らしや身体状況によって、 合う管理方法は変わります。

お薬束®も、その選択肢の一つです。

私たちは商品を作ることだけではなく、 その人に合った薬の管理方法そのもの を考え続けたいと思っています。

自己管理 在宅での服薬支援 施設での服薬管理 災害時の服薬支援

THE PURPOSE HAS NOT CHANGED

ちゃんと飲んだら、
ちゃんと診てもらえる。

薬を飲むこと自体が、目的ではありません。
きちんと飲んだからこそ、 医師がその結果を評価でき、 次の治療につなげることができます。

そのために、暮らしの中の「薬の管理」を考える。
お薬束®の原点も、 これから取り組むことも、ここにあります。