防災服薬ナビ
災害時も、必要な薬を飲み続けるために
よくわかるいざという時の薬の備え
持ち出せる工夫と、持ち出せない場合の備え。自分に合った方法を、今から考えておきましょう。
介護関係者へ
災害時の服薬支援情報
いざという時の準備はできていますか?


考えると不安ですよね。ひとつずつ整理していきましょう。
増える災害、高まるリスク、備えるクスリ
地球温暖化の影響で、線状降水帯の発生や台風など水害も多くなってきています。また、大きな地震も近く起こると予想され、災害の危険は増すばかり。避難できても、避難所での生活は大変です。正常な方でもストレスがかかりますが、持病のある方はなおさら心配です。
日ごろ飲んでいる薬を災害時でも服用し続けるため、準備しておくことが必要です。しかし、薬の重要性はわかっていても、いざ準備となれば「どこから手を付けていいのかわからない」。命、災害、避難を見据えて、日ごろの薬管理も見直してみませんか。
どんな薬を備えるべきか?
避難時の準備には優先順位が必要です。薬も同じです。「とりあえず」と準備していても、いざという時に使えないと困ります。ご自身の薬を整理してみてください。
命に関わる薬はもらっていませんか?

命に関わる大切な薬は、携行している分とは別に非常用として準備します。「いつもそばに置いてください」と言われている薬はとても重要です。
例:狭心症の薬/喘息発作時の吸入薬/低血糖時のブドウ糖 など
日ごろ飲んでいる薬
高血圧・糖尿病など生活習慣病の薬、リウマチや膠原病などの特殊疾患の薬、血をサラサラにする薬など。「飲み忘れないでください」と言われている薬です。災害時はストレスもかかるため、循環器疾患の薬は特に重要です。
避難生活で困るときに飲む薬(常備薬)
便秘、眠れない、痛みなど、命に別状がなくても避難所生活で困らないように対処する薬も検討します。
いざという時でも服薬を続けること
最大の目的は、災害時でも必要な薬を飲み、治療や予防を続けられるようにすることです。
- 薬を持ち出せる
- 持ち出せない場合、いつもの薬を正確に伝えられる
薬の備えについて、準備・移動・避難場所での使用を想定して考えましょう。
薬の持ち出す準備の仕方は2つ


予備薬を持ち出す準備
予備薬は3〜7日分用意する
薬を持って行くことができれば最適です。どこへ行っても、日ごろから慣れた薬を普段と変わらず飲めることは安心です。日本医師会からも「3〜7日分を予備として備える」ことが推奨されています。まず医師と相談して、非常時の予備薬をもらっておきましょう。
保管方法にも注意する
薬は温度・光・湿気に弱く、特に一包化の薬はヒートでもらう薬より安定性が低くなります。チャック袋に入れて密封し、乾燥剤も含めて保管してください。薬によっては数か月が限度です。保管方法や期間は医師・薬剤師に相談してください。
薬変更時に更新も
処方薬が変更されたら予備の薬も変更する必要があります。処方変更時に注意してください。病状が安定していない場合は、医師との相談が必要です。
複数箇所に置く
持ち出しやすく、複数の場所に設置することがポイント。湿気や温度など保管状態にも注意し、玄関・リビング・寝室・キッチンなど複数の場所に置くと、持ち出せる確率が上がります。

予備薬の備え・まとめ
- 3〜7日分ほど予備薬を医師に相談
- 保管方法に注意(光・温度・湿気)
- 薬の変更時は、予備薬も変更する
- 非常用カバンは複数置けるようにする
日ごろの薬を持ち出す準備
- 薬の場所を固定しておく
- 届きやすいところに置く(脚立を使ったり、潜り込まないと取れない場所は避ける)
- まとめてラックなどで管理する(習慣化の妨げにならないように)
- 服用継続に支障をきたさないよう無理せず配置する
- 移動時に薬がバラバラになりにくい管理ツールを選ぶ
- 管理ツールが避難場所で使いやすいかも想定する(壁に掛けられるか、蹴散らかされないか等)

いつもの薬はまとめて管理する
管理ツールなどを使い、まとめて管理すると見失いにくく、持ち出しやすくなります。

移動時や、避難場所でも使いやすいツール選び
食品や日用品も普段使いできる防災グッズが人気です。服薬管理ツールも、防災を兼ねた普段使いを意識してみましょう。
避難場所でも使いやすく
避難所のスペースは限られています。他の人の薬と混同しないためにも、次を確認しましょう。

- 氏名や飲み方などが、はっきり見えるように書けるか
- 壁に掛けなくても使えるか
- 収納しやすいか
- 足元に置いて蹴散らかされないか
薬手帳を活用
今飲んでいる薬を正確に伝えるため

薬がなくても、薬手帳があれば正確に薬をもらうことができます。実際に起きた災害でも役立っています。薬を持ち出せても、一包化や粉薬などが混合していると薬が特定できず、次の薬をもらうまで時間がかかったり、同じ薬をもらえないことがあります。日ごろから薬手帳を持ち歩けるよう、カバンに入れておくこともお勧めします。
電子薬手帳もありますので、更に持ち運びが便利になります。
使い終わった手帳を残す
新しい手帳をもらった場合、すぐに古い手帳を捨てず、非常カバンに入れておくと更に安心です。
携帯電話で撮影
薬手帳やおくすり情報、実際の薬を携帯電話で撮影しておくのもお勧めです。
薬手帳とは
日ごろ飲まれている薬の情報が記録された手帳です。市販でも、薬局でも手に入れることができます。
基礎情報
氏名・連絡先のほか、アレルギー情報、今までに副作用が起きた薬の名前、基礎疾患を記載します。緑内障や前立腺肥大など、ほかの薬によっては支障をきたす疾患もあります。新たに薬をもらうときのトラブルを減らせます。
服薬情報
いつ、どこで、どんな薬をもらったか、飲み方はどうか、時系列の情報があると、いつから飲んでいるかも正確に伝えられます。
手帳は自由に使える
市販薬の記入や、飲んだ薬で起きた症状、気になったことを控えておくと便利です。
まずは薬を持ち出せるようにすること
いつもの薬がどこでも飲めることが一番。持ち出せない時は正しく伝え、いつもの薬と同じ薬をもらえるように備えます。
どんな時でも必要な薬を飲み続けられる
持ち出す準備
予備薬:どうもらう? どう保管する?
日頃の薬:まとまっている? 持ち出しやすい?
持ち出せない時
薬手帳:持っていますか? 古い手帳は?
その他:携帯やその他を活用。家族と共有も。
日頃から、いざという時の薬の備えは大切です。どんな災害が起こるかわかりません。避難できても物資が届かないことも。まずは薬を持ち出せるための準備をする。次に、持ち出せなかった場合も、避難所等で日頃の薬を正確にもらえるように備える。緊急性が高いときは、命を守ること、避難を何より優先してください。
それぞれの特徴を把握して、抜け漏れない準備を
備え方それぞれにメリットと注意すべき点があります。一つに偏らず、3つの方法を合わせて準備することをお勧めします。
非常用として備える
メリット非常時に必要なものを、まとめて持っていける。
注意点保管条件(温度・湿度・光など)と、薬が変わった時の更新。
日頃の薬を持ち出せるようにする
メリット避難所でも、慣れた薬を慣れた飲み方で服用できる。
注意点移動時にバラバラにならない、日ごろから優先順位をつける、避難先でも使いやすい仕様。
薬手帳を利用する
メリット薬を持ち出せない場合にも対応でき、いつもの薬を正確に伝えて確実にもらえる。
注意点薬をもらうまで時間がかかる、慣れた飲み方から変わることがある、アプリとの併用、管理の負担。
「かかりつけ医・薬剤師」を持ちましょう
あなたの治療や服薬状況を時系列に把握している、かかりつけ医・薬剤師は、いざという時にも頼りになります。
薬の一元化(一つの薬局にまとめる)を任せれば安心です
継続することで、適切な診断と治療を受けられる
ちゃんと薬を飲むことで検査結果に反映され、適切な診断と治療が行われます。その積み重ねが健康寿命の延長につながります。いざという時も、継続して必要な薬を飲んでいただきたい。
学んだあとは、今の備えを確認
災害時の薬の備えを
セルフチェックしてみましょう
画面でチェックしながら、できていることと、これから準備したいことを整理できます。チェック後は印刷もできます。
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